2012年5月12日土曜日

朝の野鳥たち

・・・と書くと清々しいモノを想像するのだろうけど、オラのその対象はカラスとスズメである。

 でも、アニメでもドラマでも何故か朝の音にはスズメの点呼の声が流れるほど朝とスズメに関しては密接なイメージである。
 夕方のイメージと言えばカラス。夕日をバックに鳴きながら飛んでいく。つまり、カラスは夕方のシンボルである。こういう風に日本人と言うのは周囲の音によって時間を表現する生き物で、彼らスズメやカラスは自然の一部であることを間接的に認識しているのだ。

 でも、どうだろう。彼らへのニンゲンの扱いというものは酷い。いや、酷いどころか残酷であり、実際の彼らの自然への貢献度を完璧に無視していて彼らと仲良くしようなどという平たく考えるニンゲンは非常に少ない。これほど彼らはチャンスさえあれば親密になろうと努力しているのに、ニンゲンの方は失礼な程に無関心である。これが一部で害鳥扱いなのだから頭が残念としか思えない。

 顔見知りの連中は例え数ヶ月放置していても、困れば近寄ってきて「何かクレ!」という態度をする。オラとしては別に困る理由もないし、ヤツらがオラをニンゲンの1固体としてきっちりと識別し認識できていることを考えれば、それはニンゲン以外の友達とも言えるのでは無かろうか。

 ネットでの繋がりでも、顔を見たことも無いニンゲンであすら友達と言えるのだから、直接対面して、肉声とジェスチャーとアイコンタクトで会話できる彼らは、少なくとも実際の友達や、ネットで長い付き合いのある仲間と同等と見るべきではないのかと思えるのだ。何せ対面して話しているのだから。

 今日も、出張のクセでAM4:59に目が覚めた。小便に起きて漬け込んでいた洗濯物を脱水すると、その音を聞いてスズメが メシだ! (o`θ´o) くま起きた! と玄関で騒いでいる。
 聞こえるように言っているのだから流石に無視もできない。

 意外と知られていないだけで彼らにはとても高度なコミュニケーション能力があり、その使い方も仲間だけではなく他のイキモノにも理解がし易いように発せられている。それをどういう意味で解釈するかはニンゲンに寄るのだと思われがちであるが、「とりぱん」の作者であるなん子さんは少なくともオラと同じで鳥の言葉をニンゲンの言葉に置き換えて作品を書いている。 だから鳥の言葉が分かるニンゲンにとっては、非常に納得できる会話の内容なのだ。 あれは一部に多少の脚色があってもノンフィクション漫画であると言えるのだ。

 そんな訳でオラには彼らが普通に友達であるのだから、彼らもあまり遠慮が無い。オラも彼らにはあまり遠慮しないし、食事でもしながら世間話でもどうよ?という程度の付き合いなのだから、別に彼らのことをそんな邪険にする必要があるほどの対象とは微塵も感じない。

 スズメはちっこいのに主張が強く、意外と度胸もあるし、小さいから表現も周りに対してダイレクトである。完璧に目を合わせてくるから、殆ど目でモノを言っているに等しいし、態度も目が言っていることと寸分の狂いも無い。

 カラスにしたって、あれほど高度な思考回路を持つ鳥はスズメ目のカラス属だけであり、体が大きいってだけで考え方はスズメと大差ない。知能が高いだけに相手に合わせた行動というものができるだけで、付き合う人間ごとにおそらく態度も違うのだろう。その違いだってニンゲンはするだろう?。相手によって態度が違うのは犬だって猫だってそうだ。

 それほどカラスは頭が良いし、行動には高度な判断能力を見て取れるほど意味が通っている。5歳児程度と言われてきた彼らの知能は、今では10歳児程度という研究者もいるほど色んなことをさせて実験している。 道具を作ったり使ったりするのはニンゲンとサルだけなんて思っているのはある意味で傲慢である。あんな小さな脳でも、哺乳類とは比較にならない脳内ネットワークがある。それにサルや犬や猫は真似ようとしても人間の言葉を性格に発声できないが鳥類は違う。完璧に真似る他にその意味も理解する語学力を持っている。

 また、彼らの行動や反応には鳥類としてかなり共通の部分がある。鳥類の食物連鎖の頂点は猛禽類であるが、彼らはその2番目に位置する。生物全体から見てもかなり上位に位置する。

 高度な表現力と複雑な会話能力。遠くまで通る声。分かりやすいジェスチャーと、問題解決能力。そして気の通じ合える他の生物とのフレンドリーな関係。害が無いのは敵ではないという実直な(大雑把な?)考え方。そして分かりやすい主張。彼らの声は彼らの仲間だけに発信しているのではないし、相手によってそれは微妙に違う。

 これほど面白い研究材料が向こうからトモダチ光線出してきているのだから無視するのもまた勿体無いのである。向こうからトモダチになろうって言うのだ。彼らとの会話は色んな意味で視野が広がるし、普段知ることの無い情報も遠くから聞こえてくる彼らの言葉で知ることができる。

 ということで外でヤツらが呼んでいる。

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