2014年3月4日火曜日

ハシボソに追跡される

先日に引き続き、別のカラスの話。

昨日の昼飯の後、駅前周辺を歩いていた。肥後守のホルダーを作る材料と道具を買うためだ。
食堂を出たあと、ほぼ頭上で「んがー!んがー!んがー!」とボソの「縄張り宣言」。
顔を見ると見覚えのある顔。信号が青になるまで何度も顔を見たが、全く動じない。いや、むしろ、上から身を乗り出してまでこっちをガン見てる・・・「こっちみんな」

やがて信号が青になり、横断歩道を渡り、歩道を歩いていたら影が追い越して前方のアーケードに留まる。
「ここを通りたくばオレを倒してから行け!」的な態度である。いや、「刀を置いて行け!」という弁慶みたいな感じか。
オラはポケットからバームクーヘンを握り固めたものを取り出して、わざと地面に落とす。落とすか落とさないかのタイミングでアーケードを飛び降りるハシボソ。決断が早い。

2ヶ月前に1度だけ、歩道の端っこでエサを探していたアイツに、バームクーヘンを少し千切って飛ばしたことがある。たったそれだけのことで顔を記憶してしまう。凄い記憶力だ。というか、恨みよりも、食い意地の方が記憶力が勝る生物なのかも知れない。

ただ、解せぬのだ。2ヶ月前は114キロのオラが、今は96.5kgなのだ。顔も首も細くなり、同一人物だと認識するにはちょっと無理がある。人間同士ならまだしも。
いや、過去のカラス研究でこういうことがあったんだ。オラが帽子を被りサングラスをしていたとしても西ボスさんは一発で当てた。もしかすると歩く姿勢など挙動によっても同一個体なのかを比較することができるとしたら・・・

少なくともカラスやスズメは、100mくらい離れていてもオラだと識別して一直線にすっ飛んで来る。顔が認識できなくても、姿勢や歩き方によって誰なのかを見分けられるのかも知れない。
鳥は敵や味方が「何が」ではなく「誰が」で識別することが多い。大型犬が寝てる周りにスズメがたくさん居たこともあったし、仲間が敵と認識しなければ真似して群がってくる。他の鳥類がエサを貰ってると、自分も貰えるんだという思考をする。仲間が敵でないと認識すると真似して近寄ってくる。仲間が警戒すると一斉に警戒音を発する。でも、その中の1羽が何の躊躇もせずに近寄ると、つられて降りてくる。

なかなか面白い思考をする。警戒していても何も害が無いと判断するには時間が必要だが、エサをくれる人間は良い人認定するのが速過ぎる。彼らの判断は即断即決にことが多い。

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