肥後守定カネコマの各種シース。全6種、10タイプを作れるように成った。数を作ればそれだけ作り方の工夫ができる。でも、作ったら作った分だけ「さて、これをどうしよう・・・」となる。でも、とある場所ならそれを有効にばら撒ける。
オラはミシンを使わない。全て手縫い(一部ペンチ縫い)なので、一つとして同じものはないのだが、肥後守も機械による型抜き以外は手作業だ。だから同じタイプの肥後守にも個体差がある。 だから敢えて手縫いに拘る。
肥後守は前に紹介したとおり、サイズにはジャンボ>特大>大大>大>中>豆かあり、材質には多層鋼>特選>特別>白紙>青紙>SK鋼>全鋼があり、刃の形状には普通のタイプ以外に笹刃(とんがり)・剣型があり、鞘(ハンドル)には竹虎+元祐>元祐の刻印有無。材質には真鍮、黒、ニッケルクロムメッキ、氷輪、水飛沫がある。
肥後守は日本の伝統工芸品なので、コレクターアイテムとしての価値もあるが、やはりこれは道具である。何かをするために効率を高めるのが道具。使ってナンボ。で、使うためにもっと使いやすく、その道具の性能を高めるために手入れやカスタマイズを施す。肥後守の場合は研ぐこと。研ぐと恐ろしい程に切れ味を増す。ローテーションで全鋼・SK鋼・青紙を家と会社で使用している。砥いで使用し、切れ味が落ちたらまた砥ぐ。
使っている内に、こいつに似合う入れ物が必要だと思うようになり、用途に応じた入れ物を考えるように成った。それがホルダーとかシースと呼ばれるものであり、手間をかけて作るフルバージョン(スナップ式の蓋+ベルト通し付き)、簡易(蓋はマジックテープでベルトホルダ無し)、超簡易(フェルト版/合皮版)などなど、構造・形状・材質・縫い方などを組み合わせると6種、10タイプとなる。
シース作りの技術や手法の経験値もかなり上がったので、今後は、いま手を付けている合皮版の超簡易シースの材料を全て使いきったら、今度はそれらの技法を応用したシースを作る計画。この趣味の温度は、いつぞやのAMループアンテナ開発に等しいくらい熱い!。すぐに飽きて冷めると思ったが、やはり手先を動かしてチマチマと作りつつ改良を図るという工程そのものが楽しいのだ。
そして今。シース作りに関してはバリエーションも増え、造りもだいぶマシになってきた。そうなると今度は中身だ。つまり、肥後守を買う→道具としての素晴らしさに感動する→入れ物を作りたく成った→熱中してしまう→満足できるレベルになった→売れるかも→んじゃ中身をある程度在庫しなくちゃだわ!(現在)ということになった。
今まで色んなサイズや材質の肥後守を購入して握ってみて、実用性が高い肥後守はどれなのか分かった。今度はその肥後守に合わせたシースを作るべき。だから肥後守の在庫を持つ。付加価値はシースが付属すること。肥後守を持つ上で必ず後から必要になる。これは肥後守使用歴2年のオラが確信したこと。そして、お洒落なだけで実用性に欠けるシースではなく、量産可能で用途に応じたシースを世間に先駆けて広めること。
オラが得意とすること。注目度が低い内にそれを価値を見極めて、それの特性を理解し、それを使用するために利便性を向上させる仕組みやモノを生み出すこと。昔からやってきたことだから苦ではない。むしろそれができる人が少ないからこそ、やり甲斐がある。
日本人は、すぐに目の前に在る物の価値に気づきにくい。今回の流れはこうだ。日本で注目されるようになり記事やネットに情報が広がる。海外での人気が高まりそれがニュースや一般的なメディアで広く知られるようになる。そして日本国内でもっと注目度が高まる。要するに流行や文化の逆輸入だ。それが起きるかも知れない。いま、オラがすることは、その確率操作。そのためのシース開発。そのための在庫。
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