2023年11月10日金曜日

元々は各荷主の仕事をトラックドライバーに押し付けていたという問題「物流の2024年問題の暗部」

 そもそも、荷主のフォークリフトをトラックドライバーにオペさせたり、荷下ろし荷積みの前に場所を整理させたり除雪させたりしている荷主が悪いのであって、本来やるべき仕事を荷主がやるように行政指導しない限りドライバーの回転率が上がらず、荷待ち時間が増えてドライバーが走行に使う時間を荷主の構内で費やしているのが問題。

この辺の事情を行政が把握していないのが大問題なのであって、JAも卸業者も悪の習慣を排除しなければ、トラックの回転率が下がって、結果的に荷物を運べなくなるってだけの話。そもそもトラックの運転手は荷物を運ぶのが仕事であって、荷役は別途料金である。それを優越的地位の濫用によって運送会社に「おたくがやらないのなら他の運送会社に頼むから」という脅迫を行なっていた現状からすると、今まで遡って金を払え!というのが運送会社の言い分だろう。

「物流の2024年問題」トラック業界やJAへの影響は?

特にJAなど前時代的慣習が大好きな団体はコンプライアンスの意識が低く、タダで使えるなら脅してまでも使うという風習が蔓延っている。というのも運送業者が多すぎてブラックな運送会社は安くても仕事を取るし、ドライバーは使い捨てだと思ってるのでタダ仕事も受けるので、大手も仕方がなくそれに従ってきた。

そのブラックな運送会社は企業としての体力がないし、安請け合い大好きなので値上げ交渉もできない。燃料費の高騰に車の維持にかかる経費も上昇してどんどん潰れている。このコロナとロシアの侵略による物価高で淘汰されようとしているのだ。

宅配は利益が出ないとペリカン便が撤退し、事実上の宅配便というものはヤマト1社だ。ペリカン便が撤退したら忙しくなったしライバルも消えたからということでヤマトは満面の笑みで値上げ。いまや宅配便の料金はヤマトが好き放題できるわけ。これは利用者の責任だ。ライバルつぶしの後に待ってるのは独占企業のやりたい放題。

佐川急便を宅配だと思ってる人は多いと思うが、あれは路線貨物なので宅配便ではない。福山通運や名鉄運輸、第一貨物などと同じ路線貨物の企業だ。だから大きさ重さ商品代金の縛りがない。

ゆうパックは宅配モドキであれは運送保険が掛かっていない。それに儲けが出なければ値上げすれば良いというのは変わらぬ国営企業根性なので、いつでも値上げができる。

これと同じことがトラックの貸し切り輸送にも起きるだろうね。つまり、適正な輸送料金で受け、付帯作業のサービスは有償であってタダじゃないってことを突きつける番だ。サービス業がサービスだからタダってことはないよね。サービスという形で対価を得る企業だ。サービスを無料だと思ってるお馬鹿さんは考えを改めなければならない。

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