2011年8月22日月曜日

今年のスズメはベビーラッシュである

 生息数が激減しているスズメ共であるが、今年の巣立ち率は非常に高い。
 まぁ、4年前に比べればその巣立ち率は50%に満たないのであるが、去年の10倍は居るぞ。

 一昨日、公園に食パンを2袋ほど圧縮して持参したのだが、目敏いヤツは直ぐにオラに気づいたさ。
 やっぱりスズメとスズメの仲間であるカラスは知能が高い。どんな格好でもオラだと気づくようで、公園のベンチに腰掛けて待っていると向こうからやってくる。
 スズメほど体の小さい野鳥の場合、個体差は殆ど出ないのが普通であるが、今年はどうやら小型のスズメが数%混じっている。推らく通常は1~3羽の巣立ちをするスズメであるが、今年は特定の家族を観察した結果、5羽の巣立ちを確認している。公園でもその傾向があるのではないかと見ているのだ。つまり最初に生まれた3羽以降のヒナは普通、死んでしまうのだが、その4羽目と5羽目ですら巣立っているような状況にある。また、巣立ってから1週間もしないうちに次の抱卵を始めている夫婦も居るのだ。

 ただ、オラの大好きなスズメがこうも大量に巣立っていること自体嬉しいと感じる反面、こういった普通はあまり無いことが横行したりすると、この先、異常気象やら天変地異の前兆ではないかという悪い予感も大きくなる。
 彼らのような自然に大して敏感な食物連鎖の中間に居る生き物は、災害に備えてなんらかのアクションを起こす可能性がある。つまり多くの子孫を残して、種の存続を図ろうとする可能性があるのだ。
 オラはそういったことを予測することはできないが、スズメやカラスの動向を見て何かヒントを得られないかと思っているのだ。

 この度の大震災は予測することも出来なかった訳であるが、オラ自身は311の1週間前までに何故か色々と準備を整えていたし、去年の寒くなり始めの頃からテントを用意していた。
 2度に渡る長い停電もテントのお陰で寒さを凌げたし、食料の備蓄もあったので混雑するスーパーを尻目に焦ることなく2週間以上の間、食いつなげた。
 去年の秋に親に反射式ストーブを説得して買わせたし、ことあるごとにラジオやら電池を補給しておいたので何も問題は無かったのである。
 虫の知らせという訳ではないのだろう。オラ自身がそれを実感した感覚は無い。だけどそう動いたのは自分でも気づかない何か理由があったのだろう。

 オラ自身はそれを自覚しなくても、オラの直感がそうさせた可能性のほうが高い。そして今も何らかの不安を感じている。しかもそう遠くない未来に何かが起きるかもしれないという恐れにも似た何かである。
 何かは分からないが、そろそろ準備をした方がいいという不安だ。じっと見つめてくるスズメの目にはオラに対してエサクレを含みはするが、もっと別のアイコンタクトを送っている気がしてならない。

 生憎、彼ら野鳥の間で使われるアイコンタクトは、彼らの本能と言うか日常的会話レベルのものしか理解できない。彼らが持っているもっと高度な意思の疎通は分からないのだ。
 そもそも彼らが実際のところどこまでの知能を有しているのか未知数である。ヒトと同等の思考や意思の伝達はできないにしても、彼らは危険に非常に敏感である。その周囲への伝達速度は音速に等しい。
 そして彼ら鳥類にはある種の警戒警報なるものが存在することも確かである。遠く離れた複数の地点で一斉に様々な鳥が同時に飛び立つのを見たことは無いか?。
 オラはそれを感知こそできないが、オラ自身は彼らと非常に距離が近いので彼らの表情を読み取ることは出来るのだ。人生、どんな特技が自分の生死を分かつか分からない。
 人間の出す速報より、もしかしたら彼らの出す速報の方が早いかもしれないし、それは絶対にありえないということでも無いのだ。

 いつか彼らに援助したタダメシの恩返しをそんな些細なことで返してくれればオラにとってはそれで充分ではないかと思ってる。 とにかくだ。彼らの異常行動は何かの前兆であるかもしれないということは確証は無くとも観察に値するとだけ言っておこう。

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