宮本武蔵(肥後ナイフ)寸評
比較対象は、肥後守定カネ駒「青紙割込(真鍮鞘)」となるが、以下のとおり。
刃(ブレード)
最近のカネ駒は直線的。これは五代目の特徴。砥ぎ易さは直線のほうが優れている。宮本武蔵は昔ながらのカーブを描いた刃なので、ちょっとコツが必要だ。
刃厚もしっかりあって。青紙割込のカネ駒と割込(こっちはSK材か???)の宮本武蔵。きちんと砥げばSK材割込でも必要十分な切れ味が得られるので別に品質には全く問題はない。
鞘(ハンドル)
最近のカネ駒も鞘はしっかりしている。人力で整形は可能ではあるが、四代目のものよりは硬い。
宮本武蔵の真鍮鞘はカネ駒よりも白っぽい。これは銅の比率がカネ駒よりも低く、亜鉛の割合が高いのかも知れない。
鞘はスマートで真ん中に滑り止めの切り込みが無い。
刃は鞘よりはみ出るタイプ。厚みがあって固く、磨きがかかっているのか鏡面処理に近い。値段の割にしっかりした造りとなっていて、鞘の裏には剣を振り上げたサムライの刻印。サムライが好きな外人向けの肥後ナイフである。
日本Love!な外人さんにはカネコマよりも宮本武蔵をオススメしたい。
かしめ(リベット)
同等のものが使われている。リベットの頭の大きさはほぼ同じ。ガタ付きは無い。
ちきり
鞘の幅と同じか少し狭い。カネ駒で言うと四代目作のものと同等。整形はこっちの方が綺麗。
SK材割込み(黒・銀)はカネ駒の四代目作も綺麗なのだが。
潰し過ぎの五代目作肥後守よりは四代目と同じ特徴のこちらのほうが好き。
値段
大で真鍮鞘。割込なので1350円では高くも安くもない。むしろ、裏の刻印(絵柄)があるので宮本武蔵の方が割安かも。
実際の所、真鍮鞘であればSK材を使用しようが、青紙を使用しようがどちらでも構わない。
真鍮(ブラス)鞘に鋼の刃という点で見れば、見栄えはどちらも良い。今度はクロームを入手してみようと思いたくなる。
ただ、今回購入したところではクロームは無く、取り扱いがあるのはe刃物さんとなる。チハラ金物店さんは肥後守はカネ駒のみ。レプマートさんは佐治武士作もあるが、今は在庫切れかな?。オラとしては佐治武士作の錬鉄(古鉄)を使った黒い肥後ナイフも素敵だと思う。
オラの故郷である弘前はなかなか素敵な鍛冶屋さんがある。だけど、そこでは多層鋼のナイフはあっても肥後ナイフのようなものはない。あすこならば非常に美しい肥後ナイフが作れそうと思うのだが・・・
以下、並べ替えるのが面倒なので一気に貼る。
どうですか? 写真の撮り方ひとつで違って見えるでしょ?。
実はこんなにも綺麗に磨かれているのですよ。
黒も表面の光沢が素晴らしい。槌目の黒(大)で2000円程度なら、比較となるあちらに比べるとかなりお買い得感がある。
カネコマの黒は高級品だけツルピカ。普及品はクローム(銀)だけ素材の特性上、ツルピカ。
真鍮も黒の普及品も鏡面ではない。金属磨きでカネコマの真鍮鞘をかなり磨いたか、ここまでは光らない。
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