軽バンに乗ると、軽バン以外に乗れなくなる病にかかってる。
クマ号7代目が大破して2週間。
レンタカーの代車である三菱ekワゴンで通勤はしているも、車中泊が無理。できるかもとかじゃなくて無理なのだ。あれは車中泊禁止の車なのだ。
前席のシートベルトの差込口が倒せずシートから飛び出しているので非常に邪魔。横になると脚の側面に当たって痛い。長さが確保できず足が伸ばせない。膝を立てて寝ることになる。平らな部分がなく横になっても仰向けになっても凹凸が体にフィットせず寝心地が最悪と言っても過言ではない。後席に頭を向けると頭が低くなって気持ち悪い。
おいおいおい・・・軽乗用車に乗ってる連中って、車中泊を強いられた時に寝不足で死ぬなと思った。これは安眠どころか体中が痛くて眠れない。自宅が被災したり出先で災害に巻き込まれたら真っ先に体調不良になるだろう。そこまで考えて車を購入していないのだから当然なのか。そうなのか。
一方で軽バン。豪華装備満載の軽乗用車よりは安い。というかほぼ同じくらいの値段から軽乗用車並に高いのもあるけど、最低限度のFRで2WDの5MTなら130万もあれば乗り出し可能。実際のところ、一番安いグレードを購入して、内装のカスタマイズに金をかけるのが正解。豪華装備が必要なければ意外と安い。
軽乗用車と全長・全幅は同じ。ハイルーフなら天井は立膝でも頭はぶつからない。コンパクトながら荷室はかなり広くて快適。しかも縦方向に190cmくらいのフラットなスペースがあるので大人が二人、足を伸ばせて寝られる。
無論、縦に一人寝られるスペース。残りを収納スペース兼テープル代わりに使うと一人用の快適空間が作れる。昼休みに飯を食って横になりながらネットの動画を見ることを日課としているオラとしては癒やしの空間である。
運転についても軽乗用車よりも遥かに快適だったりする。乗る時によっこいせ!となるけど目線が立った高さに相当するので、前に乗用車が居てもその先の視線が確保できる。これは周囲の交通状況が見渡せるので先の先の動きまで把握できる。要するに前の前の車やその更に前の車の挙動から、今後の動きを予測できるので、事前に左右に寄って右左折に備えたり停止に必要な減速を予め行える。
ほら、よく見る乗用車の後ろを走っている乗用車が、前の車や前の前の車の動きを読まずに追従して、前の車が右折するために止まると事前に左に寄っていないから止まっちゃう。ほんと前の前まで車の挙動を確認できていればスムーズに運転できるのにねぇ・・・ということが多々ある。特にミラやアルトやekワゴンのような背が低い車だと前にハイト系ワゴンが居るだけで先が見通せない。それだけ視線が低い。ダメダメだねぇ。
こんな状況でも軽バンならずっと先の動きが読めるので事前に前方の車が右折の兆候があればすぐに左に。路駐の予兆があれば右へ寄れるため、いちいち交通の流れを阻害したりしないのだ。
今の軽バンはエブリイとハイゼットの2車種しかない。これらは通常走行ではFRである。4WD車は前輪も駆動させるが夏は基本的に燃費が良い2WDで、雪道では4WD。じゃあ、2WDは雪道で走れないのかと聞かれれば、スバル純正のサンバーが最強説であったものの、1年を通してほぼ2WDをメインに走行してみたが、部分的に4WDでなければ走破が難し道路はあるものの、最後尾に重しを積んでいれば結構普通に走れる。後輪にチェーンでも装着させれば多分、雪道でもほぼ問題ないレベルで走れる。これには驚いたが、実際そうなのだから冬は平地や市街地走行だけに限れば2WDでも問題ない。
つまり一番安いグレードの2WDでも生活の足としては雪道でも使えるレベル。というのも軽自動車の中で軽バンはそれだけ乾燥重量(車両総重量)が重いのだ。重いということはそれだけタイヤの接地面に掛かる重量が大きくグリップ力もそれなりに発揮することになる。
次いで頑強さであるが、タフとかナントカ言われている車があるけど、軽バンって意外とというよりも仕事の車だけにかなり頑丈に作られている。それこそなんちゃってタフじゃなくてマジでタフなのだ。何せ軽バンは軽貨物車である。ハイゼットの最上位モデルのアトレーワゴンは乗用車並みの装備ではあるがあれは軽貨物だ。エブリーの乗用車バージョンであるエブリイワゴンは乗用車であって軽貨物車ではないが、ベースはエブリイである。どっちも車両は重くて1.3tくらいある。モノコック構造だけど車体下にはかなりの剛性があるのだ。
基本的に背高で重心は乗用車よりも高いけど、下回りは頑強なだけあって、それなりに重心も低い。風を横から受けやすいというウィークポイントもあるが、軽い軽乗用車と比べても似たようなものである。重いぶんだけそれなりに安定している。
シートは安っぽいし固めなので乗用車に比べると座り心地は悪そうに思えるだろうけど、残念ながら300~500kmも母親を乗せて走るオラ。母親はケツが痛いなど言ったこともないのだ。実際にオラもサンバーの尻が安定しやすい立体構造を最強だと思っていたが、エブリイのあの安っぽいシートが全然疲れにくいと知ったのは乗ってからのこと。
そう、思ったほど悪くない。いや、全く問題ないのだ。
そんなに乗りやすいなら乗ってみたいな!とか思うだろう?。ところがだ。最悪なことに軽商用車というものは試乗車がほぼ無いのだ。ということでオラと同類の軽バンじゃないと元気がなくなるような友人知人にちょっと運転させてと頼んでみることをお勧めする。
多分、軽バンのイメージが変わること間違いないし、長距離の運転も楽だし、さすが!仕事の車だけあって、疲れにくいし、目線の高さに周囲の車がよく見えて運転しやすいと思うだろうな。
4人までのファミリー向けならスズキのエブリイ・ワゴンが最適。人も乗れて荷物も積める。レジャーにも最適。天井も高いので圧迫感もない。
1~2人の足として。キャンプにレジャーに車中泊も。荷物もたくさん積めるのはスズキのエブリイが最適。後席の窓は縦方向に半分しか開かないものの窓が開くのは軽バンではエブリイだけ。燃料タンクは余裕の37L。オラの計算上、エコ運転すれば1回の給油で青森から新潟までは余裕で行ける航続距離を誇る。
同じく1~2人乗りだが後席が撤去されたダイハツ・ハイゼットカーゴ2シーターは完全な後部のフラット空間が得られる。後席分のスペースは鉄板で底上げされているのでそこは重要な収納スペースに変身。最初から後席が無いので軽バンベースのキャンピングカーとしては最適かと。但し、ハイゼットは後席の窓がはめ殺しで開けられないため換気などはできない。キャンパーとしてはそこだけがデメリットのため、宅配の配送以外で街中を走っていることはほぼ無い。エブリイよりも後の設計となるが、このはめ殺しの後席窓がネックとなり個人や軽キャンパーには不人気である。燃費に限っては最高の20km/Lなのでエコではある。更に軽バン最強の38Lの燃料タンクを持つ。これが本当なら青森から富山まで無給油で行けるだろう。上位モデルのアトレーワゴンも基本スペックはほぼ同じ。4人乗りだが後席の窓は横方向に数センチ開けられるだけ。たぶん、雨が降ると後席から雨が侵入する駄目な車だ。
1人用軽キャンパーにはホンダN-VAN。右側の座席は固定。左側の座席は床にべったり畳めるという珍しい作りをしている。逆を言うと左の前後の座席はオマケなので座り心地を期待していけないレベル。最初から1人乗りとして設計すればもっと面白い車になったのになぁ・・・と思うくらい惜しい。それならこの車独自の使い方しかできない車になったのにね。左の前後と右の後席は要らないよな。ちなみにN-VANのタンク容量は少なく、燃費が良いことで他車と競っている。容量は27Lで少し不安がある。航続距離は370kmほど。青森から山形と新潟の県境といったところか。