舎利石と舎利母石が採れなくなるリスクが進行中です
かつて舎利浜が護岸工事で消滅し、日本の仏舎利としてもっとも一般的な舎利石を採取できた場所が消滅したように、またしても舎利石消滅の危機が迫っています。
たぶん、今知っておかないと全国のお寺から僧侶が舎利石を拾いに来る例の場所もいつかは幻の場所となるかも知れません。
ある現象には、その結果に対する作用があってそのような事が起きると関連付け。または想定できます。たとえば今週の舎利石の収穫量ははっきり言えば異常です。
7時間で2千を超える5ミリ以下の舎利石を拾うというのはこれまで経験がありません。過去最大を更新し続けるにしても限度があります。私が最初に舎利石を拾い始めた頃は目が慣れていないので100程度。それからスキルが上がって300平均です。しかし、700,1400、2000と増え続けると何かが起こってるという推測ができます。
つまり海流の変化です。これまで浜に上がらなかった舎利石がある作用で流れ着くように成ったと関連付けられます。いまは多く採れるので良いかもしれません。でも、その作用が進行すると逆に流れ着く量がある日突然、極端に減る可能性もあります。
今月に入ってから気づいたのは与茂内に消波ブロックを置き始めたこと。日曜日に入手した情報によると、袰月の集落のある湾にかなり大きな消波ブロックを置く計画があること。
そう、海流の流れが変わってしまうことで舎利石が流れ着かなくなるかも知れないのです。袰月に置かれるという大きな消波ブロックについては不明です。与茂内の方は道路から見ることができます。
袰月の方は昭和中期の工事で舎利浜が失われ袰月地区では舎利石もほぼ採れません。舎利母石も大きなものはもう見つかりません。せいぜいミニサイスのものだけです。そしてそれすらも採れなくなるかも知れないということです。
青森県の、ある一部の地域でしか採れないものがまた大きな影響を受けるリスクが進行中です。私には何もできませんが、全国のお寺または各宗派の総本山から行政に働きかけることは出来るでしょう。
工事をする側からすれば、それは生活のために必要な工事かもしれませんが、日本の仏舎利として有名な舎利石が失われるリスクは彼らにとって割とどうでも良いことです。でも、またしても繰り返されるその行ないについては疑問が残ります。
舎利石採取については私には単なるマイブームに過ぎませんし、現状でこれを売ってメシを食っている訳ではありません。採れなくなればまた別の趣味に走るだけです。ただ、これを必要としている一部の人は日本全国に多数居ます。だから私が出来ることはこうして情報をネットに上げるだけです。
現状は飽きるまで拾い続けるという予定です。今後失われる可能性があるなら、採れるうちに採っておこう。かつて私が生まれる前に消滅した舎利浜には行けません。でも、いま拾える場所があるから、そこが消滅するまでは私ができることをやっているに過ぎないのです。
舎利石が生まれるプロセスは非常に稀なようで、しかもその舎利石もまた面白い特性を持っています。石好きとしても非常に興味深い。偽物が氾濫している現状ではその魅力はあまり知られていないようですが、実際に浜でひと粒ずつ手で拾うその地味な作業もまた楽しくなる魅力があります。
はてさて、採れなくなるのか、それとも大量に打ち上げられて早々に枯渇するのか。観察とその結果は気づいたことがあればこまめにネットにはアップしますが、早めに拾えるだけ拾っておく。これだけは誰にでもできるでしょう。