「元佑作」の銘の入った肥後守は永尾元佑氏が作ったものだけ
「元佑」という銘であれば、永尾元佑氏が商品化したブランドという表現としては問題ない。
言うなれば包丁のブランドである「関孫六」のようなもの。これはブランド銘である。
ただ、後ろに「作」が付いてしまうと、「●●の作品」とか、「●●が作りました」という意味になる。つまり「元佑作」は製作者の銘であり、四代目永尾元佑が作った肥後守の証明となる。つまり、「元佑作」が買えるのは今流通している分だけ。
「元佑作」の銘を五代目が使うことはできない。「作」を削って消すなら問題ないけどね。
今の五代目が後継者となってから四代目の手解きをどれほど受けたのか、一般消費者は知らない。今後、特別手作りや特選。多層鋼(「元佑作」/「竹虎/元佑作」)などの高級品は裏の銘がどうなるのか。それとも絶版になるのか。今ある在庫が高騰するのか。満足できる物が出来上がってから五代目の銘で復刻するのか・・・まだ誰も知らないし予測は不能。
「元佑作」は高価なため、ほいほい買えるものではない。今のところ普通に市場に流通している。在庫も不足していない。ただ、今後短期の内に完売する可能性はある。当然、転売屋が買い占めて、それを倍以上の値段で売ることも想定される。廃版の噂が出ればそういう動きになるのはいつものこと。
四代目が亡くなられたという情報から考えられる「肥後守定カネ駒」の今後についての予測は以上である。