ありがとうを言えない日本人
いまの大寒波は半日に5cmとか10cmとか20cmとか雪掻きするほどの量じゃない。
ただ、視界が5mとかそんな吹雪が何度かあった程度だ。
積もったのは寒波の前からの大雪だ。
酢ヶ湯じゃ430cm超えたとか言うニュースが流れているが、あすこは青森市だが超山奥の湯治場だ。八甲田で7mとか13m積もるんだから別に当たり前だろと思う。
それでも市内じゃ朝晩にはそれなりに積もるので会社の前の歩道はみんなが歩きやすいように毎朝除雪しているのだが、どうにも腹が立つことがある。
歩道の除雪は強制でもないし、義務も無いし、完全にボランティアである。
早く出勤してスコップ持って歩道の除雪しているのは市民やそこで働く一般人。
なのに歩行者はどうだ。そこを選んで歩く割に「おつかれさま」を言われたのは今シーズン1回のみ。
「おつかれさま」は何にも代えて嬉しい言葉だ。
朝から汗だくになってるのにそんなのどうでも良い気分になる。
たったその一言が、このクソたれの大雪のなかでの救いなのだ。頑張れるのだ。
だが、現実は違う。何も言わないで脇を通り過ぎるだけ。目もあわせない。
稀に目を合わせたと思うと決まって「どけよ」「邪魔だ」と言わんばかりの態度だ。
雪山に投げっぱなしブレーンバスター決めてそのまま春まで出て来れないように埋めちまいたい気分になる。
通勤にしろ旅行者にしろ出張にしろ地元民も余所者も心が「あめでまってらんでねが?」(腐敗しているんじゃないの?)と思う。
オラは歩道を歩いている時に除雪の人に出くわすと「おつかれさまー♪」と言う。
感謝の気持ちは滅多に貰えないけど感謝の気持ちはあげる。
言葉ひとつで気分が良いなら、「たった一言」なんて何が面倒なんだと思う。
「おつかれさま」の一言にいったい何カロリー消費すると言うのだろう。