公園での野鳥の役割 ”公園の維持に貢献している鳥たち”
大きな公園における、カラス、ハト、スズメ、カモ類、コガラ、トビ、カモメの役割。
近所に大きな公園がある。
多い順に スズメ>ハト>カモ>カラス=カモメ>コガラ>トビ である。
知られている役割と、観察によって分かったことを表にしてみる。
害虫駆除 | 残飯の掃除とゲロ掃除 | 樹木医 | 池に繁殖した藻の駆除 | アオサの駆除と海岸清掃 | 侵入者排除および警報 | |
スズメ | ◎ | ○ | ○ | △ | ||
ハト | ◎ | |||||
カモ | ◎ | ◎ | ||||
カラス | ◎ | ○ | ◎ | |||
カモメ | ○ | △ | ||||
コガラ | ○ | ◎ |
※トビは主として公園内における捕食者の頂点だが、連携プレイで追い立て、空戦で勝るカラスには勝てない。
カラスとハトの意外な連動
近所の公園での役割分担は上記のとおりで、特筆すべきはカラスとハトの役割である。
なにせ、明るいうち公園には猫が居ないのである。
今日、その理由が明らかになり、尚且つカラスが非常に重要な役割をしていたことに驚いた。
普段、スズメにエサをやってるとハトがやってくる。
カラスの声(鳴き声は警戒音)が遠くからでも聞こえるとハトは一斉に飛び立つ。
つられてスズメも伏せるか木や茂みの中に退避する。
耳はハトの方が優れている。人間が聞き取れない音も聞き取っているようだ。
スズメは自らチュンチュク鳴いているので人間が聞き取れるくらいのカラスの声が聞こえない限りエサクレをやめない。
- この聴こえない警戒音をハトが察知していたこと。(オラの聴力も相当良いのだが・・・)
- 全ての鳥類に猫の侵入警報を出していたのはカラスであったこと。(つまり鳥類の警備員だった)
- ハシボソガラスが縄張りという警戒網で公園の全エリアをカバーしていること。
- 猫をハシボソとハシブトの両方が連携して威嚇し、公園の外に追い出していること。
- ハトの聴力のお陰でスズメも同時に危険を察知できていること。
- ハトが飛び立ってから周囲を一周し、警戒エリアを確認した後、元の場所が安全であると分かれば戻ってくるということ。つまり、ハトが他の鳥(主にスズメ)へ、ここは安全であるとお墨付きを出しているということ。
オラは公園内のナワバリを持つ全てのハシボソガラスに公園の住人として認定されているためこの警戒システムに引っかからない。むしろ、観察させてくれる代金として不足しがちな栄養(周辺のゴミ集積所は金属や木製の箱と金網で、ゴミ集積所を漁る習慣は無いため動物性たんぱく質・カルシウム・ビタミン・炭水化物・油脂・・・つまり犬用のビーフジャーキーと食パンなどをほぼ毎日・少量)を提供している。
公園を歩いていると警戒しているカラスを気味悪がってる人も多いが、カモのヒナを可愛いと思ってる人。ハトにエサをやるのを日課にしている人。オラのようにスズメが可愛くてしょうがない人。
ある鳥が好きだけど、あの鳥は好きじゃないとか思っている人も全員、カラスの恩恵を受けていることになる。
そういうわけで、公園ではカラスが非常に重要な役割を持っていること。ハトも警戒網の受信機としての役割をしていることと、上空からの偵察部隊であること。
公園全体の木々を害虫から守っているのは虫を食べてくれるスズメのお陰であること。
木に巣食っている虫を食べて木を守っているコガラも重要な木のお医者さんであること。
池の水が汚れてくると、水の栄養を吸収して増えた藻を食べてくれるカモ。海岸に打ち寄せる波打ち際の千切れたアオサを食べて掃除してくれるのもカモ。
人間が公園で酒飲んで食って汚して、散乱させた生ゴミや、酔って吐いたゲロを翌朝に掃除してくれるハトやスズメ、掃除屋のカラス、カモメ。
公園で死んでいる小動物や死んだ野鳥などを掃除してしまうカラス、トビ、カモメ。
公園に住んでいる野鳥が公園を維持するために全てが連携している。
今日のこの発見は、公園に縄張りを持つカラスの重要さを世間に知ってもらうため、非常に重要な収穫だった。
公園でカラスが騒いでいてもどうか邪魔にしないで欲しい。
彼らは公園に居る他の全ての鳥類を外敵から守っている守護者であるから。