午後のウォーキング中
公園の仲間の一人に声を掛けられる。
「最近見ないじゃないか」という。
「うんにゃ、来てるよ。」
「何、スズメにエサやってるのか?」とか言うので
「うんにゃ、カラスだよ。」
「カラス追っ払えじゃ」とかいう。まぁ、オラの周りはカラスが30羽・・・しゃーないか。
オラが移動すればカラスもついてくるので浜に移動。
ここなら誰も文句言わないべ。
つうか、犬の散歩に来ているオバチャンらが何か言いたそうだが無視。
だって、「公園は犬の便所じゃねーぞ!」と言えるからだ。
公園のカラスは別に何も悪い事しちゃいねー。
単にオラの周りに群がってるだけ。
それに、公園でのカラスの役割を聞いたらカラスに対する意識も変わるだろう。
何か言われたら論破するのみ。
彼らはカラスを至近距離で見たことが無いからカラスの表情の豊かさや、感情の起伏。
人懐っこさや面白い習性を知らないのだ。
野鳥の中でも最も賢いカラスはとても面白い。
それにカラスに対する接し方、習性や性格というものを覚えておけば、どこのカラスだって相手にできる。
基本は同じだ。ただ、慣れによるこちらへの警戒の度合いが違うだけ。
顔さえ覚えてくれればカラスほど態度が豹変する生き物は居ない。
実に面白い。
さっきまで威嚇していたヤツですら、ちゃんと「敵じゃないよ」と教えてやれば威嚇もしないし、飛び掛っても来ない。ちゃんと地面から人間にアプローチさせることを覚えさせれば、地面を歩いて寄ってくる。
子育ての時ですら、こちらが害は無いんだよとちゃんと警戒させない近づき方をすれば、向こうだって神経質にならず、ちゃんと接してくれる。
そうだね。
彼らはネコのように気まぐれで、犬のように人懐っこく、頭も良い鳥なんだ。
躾もすればちゃんと学習するし、子供にも近づいたって攻撃して来ない。
それには絶対にこちらが怖いという接し方をしちゃいけない。
オラがカラスと接している時に幼児が面白がって近づいてくるけど、カラスは怖いもの知らずの幼児には攻撃をしない。基本的に自分より大きくて力のある生き物には無益な闘いを挑まないのだ。
それにカラスが集団で人間を襲うことも無い。人間の態度次第だけどね。乱暴もしちゃいけない。
オラはカラスに攻撃を一度もしていないし、威嚇されたら威嚇したヤツの真下に行くということを公園では常にやっている。これは「オマエなんか怖くもなんとも無いんだぞ」という意思表示。
それに下に行くだけで攻撃はしていない訳だから、ビビりはするけど、敵対視する相手でもないということをちゃんと学習しているし、人間が頭の上から威嚇されるのが嫌いだということもちゃんと学習させた。
なにせ、相手はカラスといえど鳥である。ウンコはしたいときにする。
過去に1度ウンコを背中にかけられたときは ヾ(`(Д)´)シ ゴルァ!って怒ったが、まぁ、常に体を軽く保たないといけない鳥に、ウンコを我慢しろとは言えない。
だから、真上に止まらないようにすることが重要なのだ。真上に来たら睨む。そうするとカラスは怖がって真上に止まらないようになる。
公園中のカラスに躾るのはちょっと時間が掛かったけど、今では真上に止まろうなどと考えるカラスは居ない。近すぎず、遠すぎない距離でちゃんと場所を選んで止まる。
地面の場合は、距離を指定しない。近寄りたければ近寄ればいい。
オラはわざと自分に近い位置にエサを置いて、カラスが自分でオラに近寄るように仕向けている。
そう、何もしないんだよと教えるためだ。オラはカラスを捕まえる気は無いのだと。
信用している個体も最初は1羽だったが、今では10羽くらいは1m~30cm以内に寄ってくる。
真後ろなら殆ど警戒もしない。彼らは人間の真正面に来るのが怖いのだ。
でも、真正面にしかエサを投げなきゃ真正面から攻める他ない。
それでも怖いヤツは真横が比較的安全だと思ってる。
まぁ、それでもいい。
以前は投げても口でキャッチするやつは5~6羽だったけど、今では逆に逃げるヤツの方が少ない。
だから公園でも、カモやハトにエサをやってる人が居ると、前か横から歩いてきて、チョーダイって顔をしながら人間を見ている。
前は凄かったね。特定のカラス以外は全部無視して、スズメばっかりにエサを投げるものだから、そのエリアのカラスは面白くない訳で鳴く。
「下から上に頭を上げる動きで、ガァー!ガァー!」これは、「私の縄張りです宣言」だ。つまり、ここのエリアのボスはオレだから、勝手しないでくださいということ。
たとえ、人間が給餌してても、それは彼らのエリアであって彼らは外敵が入るとそれに対処する実働部隊である。つまり、同じ鳥類を外敵から守っているんだよね。警備員と言ってもいい。それの恩恵を受けている他の鳥もカラスには畏敬の念をちゃんと持っているようだ。そう、カラスには逆らわないのだ。
強い者だということもあるが、カラスは弱っている固体を捕食する事はあっても、健康な小鳥には無為関心であり、ハトよりエサの優先権がある。ハトもカラスの警戒音を敵の侵入の警報として利用しているからである。そのハトの行動を察知してスズメも身を隠す。つまり、カラスの恩恵をちゃんと受けている。
カラスはエサの争奪戦に於いてカモを威嚇したり、追い掛け回す事はあっても過剰に攻撃したりはしない。カモも、カラスと大体同じ大きさだということもあるし、カモは草食だけど、ヒナを浚おうとするカモメには身を呈して護り、攻撃すら行なう。
カラスはカモメと喧嘩することはあるが、それでも大型のオオセグロカモメには地上では勝てない。
でも、カモの母親は奇声と共に敵に突進する。カモのヒナはカモメは脅威であるという認識はあるが、何分、カラスは泳げない。だからカラスにはそれほど警戒しない。
鳥の色んな力関係や、協力関係を見ていると面白いね。
ちなみに、カラスも米を食うのでスズメの大半は逃げるけど、神経が図太いスズメは逃げない。
カラスはそれでもスズメには危害を加えないというか相手にしないので、スズメとカラスが一緒にエサを食べているところは目にすることもある。
ただ、ハトは大喰いなのでハトは追い払うんだよね。