プラグイン( Plug-in)とアドオン(Add-on)が混同されている
わざと目立たないようにしてみるテスト。
あるソフトウェアに、既にある別のソフトウェアのマルチメディア機能などを組み込んで使いたい時に、あるソフトウェアの中に呼び出しの為の小さなキーを送り込む。
この小さなキーが、あるソフトウェアにマルチメディアファイルが渡された時に、そのマルチメディア機能を、あるソフトウェア内で実行する。この小さなキーがプラグイン。
ウェブブラウザで言うなら、Firefox、Internet Explorer、Operaなどのブラウザに対して外部プログラムである以下の機能を実行させる。
・Adobe Flash
・Adobe Shockwave
・Adobe Reader(PDF)
・RialPlayer
・QuickTime
・Java
・WindowsMediaPlayer
これらは各ブラウザのWebを表示する部分へ製作者が意図した方法でWebページに組み込まれて利用される。
ウェブサイトによく使われている動的コンテンツのFlashやShockwave。
動画としてウェブページ内にある動画プレイヤーの QuickTime、WindowsMediaPlayer。
PDFをブラウザ内で表示する Adobe Reader などが一般的。
ブラウザ同士は全く違うソフトウェアなのに、ブラウザでいうプラグインというものはソフトウェアを跨って利用できる。しいて言えば特定のソフトウェア限定じゃないプログラム。仮に特定のソフトウェア限定だとしても、その特性が他のソフトウェアのアドオンとして利用できればプラグインとして違和感が無い。
もともと、このプラグインってのは Netscape Plugin のことだからだ。
単にブラウザ用のプラグインをプラグインと呼称しているが、Netscapeが始めた事である。
だからブラウザでプラグインっつったら独立したソフトウェアであり、それでいてウェブページ内にそのマルチメディア機能を呼び出し(埋め込み)して使用できるもの。または特定のブラウザに限定せず、複数の異なるテクノロジーのソフトウェア同士で流用可能なもの。
よく間違われるのは、プラグインとアドオン(Add-on)で、アドオンとは、あるソフトウェアに追加機能を持たせる為の小さなプログラム。
Internet Explorerではアドオンと呼び、Firefoxではアドオンの拡張機能(エクステンション)と呼ぶ。Operaではユーザースクリプトがそれに当たるのだろうか。
更に細かくなると、Firefoxの場合は、拡張機能であるアドオンにGREASEMONKEYやStylishなどのスクリプト(Script)と呼ばれる更に小さなプログラムを送り、ウェブ画面の表示を強制的に変更することも可能だ。
OperaのユーザースクリプトはFirefoxの拡張機能とスクリプトの両方の意味を持つのか、あまり初心者向けでもないし、オラもそこまで使い込んでいないし、ちょっとあのメニューは素人向けにはなっていない。どっちかってーとGREASEMONKEYっぽいのだろうか。
画像ソフトにもプラグインがある。画像を閲覧するのにもっとも最適なソフトウェアのSusieである。
あのSusie Plug-in は、ある意味で「そのものがDLLのようなもの」であって、Susieでは画像やムービー、音楽の再生や色んな機能の追加のために使われるが、Susie Pulug-in はそれだけでは終わらない。
なんと、レタッチソフトの画像の読み書きにも使われるのだ。ソフトウェアにSusie Plug-in 対応とか書いているレタッチやペイントツールは標準で対応していない画像タイプを追加するためにSusie Plug-in で機能強化するものも複数ある。
フリーソフト間で実によく連携が取れている非常に面白い仕組みだ。
つまりは、Susie Plugin 自体は非常に良く出来ているアドオンと言っても良いのかも。
MP3プレイヤーのWinAMP Plugin については、再生可能なマルチメディアファイルを増やしたり、エフェクト用のプラグイン、音楽の再生時に音に合わせて変化する模様のプラグインなど多彩である。やはりコレ自体もそのファイルを取り扱えるようにするドライバー的なものから、アドオン的なものまでひっくるめたものをプラグインと称している。
でも、その特徴から判断するに、仮にWinAMPのクローンプレイヤーを誰かが作り、そのWinAMP Pligin を使えるようにすれば、それもまた プラグインとしての意味合いは通る。
YAMAHA プラグインボード。これはハードウェアのプラグインである。
リアルなピアノ音源、8オペの高音質なFM音源シンセ、ボイス機能などのプラグインボードがある。MU100/MU128/MU1000/MU2000などに装着できる。
そう考えると、内臓音源しか持たない安いパソコンにもっと高音質なサウンド機能を追加するサウンドカードや、グラフィック機能を大幅に向上させるグラフィックアクセラレーターなどもプラグインという意味に近いのかも知れない。何せこれらもある統一規格に沿って作られているのでAGPやPCI、PCI-Expressなどの仕様と規格に沿っていれば色んなパソコンに装着できる。
問題は、ブラウザで言うところのプラグインとアドオンの混同である。
例えば、最初に述べたFlash、Shockwave、AdobeReader、QuickTime、RialPlayer、WMPなどNetscape Plugin は全て単体で動作する上に、各種ブラウザ上に呼び出して使用できる「特定のソフトウェアだけに限定されるプログラムではない」ということ。
でも、仮に誤ってプラグインと呼んでいるものが、他のソフトウェアに全く流用できないものだったら、それはプラグインじゃなくて Add-on と呼ぶのが正しい。
単に言葉の響きが良いからとプラグインという言葉を使いたがる傾向にあるが、それって日本人がよくやる和製英語のようなもので本来の意味に適さないものだ。
そこでまたアホな(゜(エ)゜)が妄想するわけですよ。
Internet Explorer用のアドオンやプラグインを使えるというIEコンポーネントブラウザがあるとします。これは当然のことながら、そのInternet Explorerのバージョンに適合すればInternet Explorer用のプログラムですので、IEコンポーネントブラウザで動作するのは全然不思議でも何でもないです。
何とかバーとか何とかツールバーが使えますっていうIEコンポーネントブラウザがあるけど、特にそれが特殊なことでも無い。
でも、数あるIEコンポーネントブラウザ同士で使える拡張機能があれば、例えばSleipnirユーザーが作ったアドオンがLunascapeにも使用できたり、逆もあっても面白い訳で。
言ってる意味分かるかな。「単体のソフトウェアのみに限定されない汎用プログラム」であればPluginとして呼んでもなんも問題ないのです。
例えば Firefox の検索プラグインってあるでしょ。あれもアドオンになったのかどうか忘れちゃったけど、あれってWeb上の検索窓に使われているソースコードと殆ど同じだから、ある意味であれも少し弄るだけで他のブラウザの検索プラグインにできるんですよ。
IEコンポーネント同士で汎用性のあるプラグインってのは実際にはさほど難しい問題では無いのかも知れないですよ。殆どのIEのアドオンが、IEコンポーネントブラウザで使える訳ですし。
だって、IEコンポーネントブラウザっていうのはみんな見た目や機能が違うけど、Tridentエンジンを利用している事には違いないんですから。
いまはSleipnirの方がすげーとか、Lunascape最強とか、Donutマジオススメとか言ってるかもしんないけど、協力しようと思ったらプラグインの相互運用を前提とした共同開発なんてことも無理じゃない訳で。
各個個別にプラグイン作るより、相互に使えれば開発ペースも上がる。
だってさ、ネットのセキュリティー設定や、クッキーの受け入れ、Javaの扱いやお気に入りの管理なんか結局は殆どIE側の設定に丸投げしてるんだし、もっとIE側のアバウトすぎるセキュリティー設定を、IEコンポーネント共通のプラグインとして強化すれば、もっと差別化できると思う。
Mozilla は Gecko エンジンってのは一緒だけど、Firefox と Thunderbird と Seamonkey は違うよね。でも Calendar Project(Sunbird)のアドオンはどれにも組み込みできるよね。ソフトは違っても拡張は同じエンジンに対して行なえるってことと、拡張機能のインストーラーの動作が同じ。
Geckoというエンジンを中心としたソフトウェアで、全く違うソフトに対して共通のアドオンをインストールできること。
つまり、SleipnirにもLunascapeにもDonutにも同じアドオン(またはプラグイン)がインストールできれば面白いかも。
まぁ、ほとんど妄想だから読み飛ばしてよ。でも、面白いと思うよ。
世界一金持ちの巨大企業 Microsoft の尻を叩くって意味で。
エンジンを流用してブラウザを作ってるくらいなんだから、せめてお気に入り/ cookie / Java / Javascript(個別)/ Pass なんかの管理機能をIE以上に便利にすれば「IEの皮」とか「単なるUI」なんて思いたく無くなるしね。いまのままじゃなんだかどれも一緒ぢゃん。
と言う印象。