IE Component Browser とその他の選択
IE Component Browser:IEコンポーネントブラウザ
Internet Explorer のレイアウトエンジン(レンダリングエンジン)である Trident Engine を使用し、HTMLやCSSなどのマークアップ言語で書かれたソースを解釈し、ブラウザにウェブサイトなどを表示するブラウザ。
WindowsのInternet Explorerを利用するためMacやLinux、Unixなどの非Windowsでは動作しない。動作しない理由は、他のプラットフォームにはInternet Explorerがリリースされていないからである。
したがって、これらIEコンポーネントブラウザはWindowsにのみ限定されたブラウザで言い換えればWindows無しでは動作しない。
レイアウトエンジンは他に、MozillaのGeckoと、OperaのPresto、Mac SafariのKHTMLなどがある。この中でほぼ全プラットフォームにリリースされているものは、GeckoとPrestoのみであり、他のエンジンは各個のプラットフォームに限定される。
IEコンポーネントブラウザには、Sleipnir、Lunascape、Donut、KIKI、各種2ちゃんねるブラウザなどがあり、これらのWebを表示するエンジンはTridentに依存する。
TridentはInternet Explorer6.0系ではTridentⅣで、Internet Explorer7.0系ではTridentⅤとなる。当然、インストールされているInternet Explorerのバージョンによって同じIEコンポーネントブラウザであったとしてもマークアップ言語の解釈は異なる。
分かりやすく言えば、Internet Explorerの 5.5 と 6.0 と7.0 を入れている時ではページのレイアウトがInternet Explorerのバージョンに左右されるということ。SleipnirでもLunascapeでも、DonutでもKIKIでも同じ。
素人が勘違いしやすいのは、
- これらInternet Explorer依存のブラウザはオリジナルのブラウザであるという点。
- オリジナルゆえに Internet Explorer とは違うと勘違いしている点。
- Internet Explorer の脆弱性を受けないと勘違いしている点である。
Internet Explorer は最も普及しているブラウザであると同時に、もっとも未完成なブラウザで、最も標的にされやすいことも承知の上で使用すべきである。
しかしながら、現状ではMozilla派だろうが、Opera派だろうが誰しもがInternet Explorerは一番であることは認識しているし、ウェブ上のサービスもInternet Explorerにべったりどっぷり依存していて、Firefox推奨のウェブサイトやウェブサービスはまだまだ少ない。
そのため、Windowsユーザーは、Firefox や Opera をメインで使用していても、Internet Explorerを一時的に使用するより他に手が無い。
Mac/Linux/Unixユーザーはもっと悲惨だ。Windowsをインストールしたパソコンを用意しなければサービス自体を受けられないのである。
そんなわけで、Web標準を推進しようという動きがあるのだが、これの本当の目的を知らない人はInternet Explorerの普及率と同等である。
概要はこうだ。
ある日、突然、強力なウイルスが蔓延する。
Windowsを使用している人の大半はInternet ExplorerまたはIEコンポーネントブラウザを使用しているため、バッチリ感染してしまう。Internet Explorerを推奨ブラウザにしているウェブサービス(各種音楽・ムービー配信サイトや銀行、その他金融など)はことごとく利用できなくなる。
しかし、Firefox、Opera、Safari、KDEなどの Internet Explorer 以外のブラウザを使用している人は全く影響を受けない。
サービスを提供している中でも、僅かに推奨ブラウザをFirefoxに指定しているサービスは、次のように利用者に案内する
「現在、Internet Explorerでの接続はできなくなっております。サービスをご利用になる際は、Firefoxをご利用くださるようお願いいたします」
複数のブラウザでサービスを利用できるようにしてある企業は、Internet Explorerの使用を禁じてFirefoxの使用を薦めるだけで済むのだ。これがリスクの分散。賢い方法だ。
そして、Internet Explorerを限定している企業はこうだ。
「現在、全てのサービスのご利用が出来なくなっております。復旧するまでお待ちください」
リスクの分散を怠ったので代替策が無いのだ。危機管理が甘過ぎるということ。
そんなこんなで、Internet Explorerに依存することはウイルス感染の大流行が発生した時にインターネット人口の70%以上が被害を受ける。日本じゃ90%が被害を受けるだろうね。
いま、彼方此方のウェブサービスを行なっている企業がFirefoxを推し進めている。
緑のgooをバンドルしたFirefoxなんてのもある。このブラウザを使用して検索を行なうと、ブラウザに表示された芽が木になって、木が増えていく。検索するとそのアドセンスによって何割かを木を植える費用に回されるのだ。
Firefoxを使って緑のgooを使用するだけでいい。
さあて、SleipnirとLunascapeのダウンロードが終了したようだ。
オラは、使わずに文句を言ううほど馬鹿じゃない。
定期的に最新バージョンを使用して使い勝手をチェックしている。
理由は前に言ったとおりだ。
Firefoxだけでは利用できないサイトがあるからである。
そのInternet Explorer限定のウェブサイトの利用に IE Component Browser を使用するのは別に何とも思わない。あのスッピンのInternet Explorerを使うより断然便利だからだ。
レポートは気が向いたらするかもしれないし、どっかに書くかも知れない。
よほど感動しなきゃ書かないけどね。
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