二本足でスキップする動物
ヤツは日本のどこにでも居て、エサ探しの移動は主に二足歩行。
頭と眼がとてもよくて、情緒豊かな動物界の紳士。
鳥の癖に飛んでるより歩いている姿のほうが似合っている。
4/29はメーデーで近所の某公園に行く用事があったので公園の西側の海岸から侵入。
ヤツの姿を確認しようと波打ち際を見ると、丁度朝食を食べていたところだった。
ウインドブレーカーを着てサングラスと帽子でガードしていたものの、ヤツには誰だか分かったようだ。
波打ち際から飛んで来ればいいのにタタッ!タタッ!タタッ!とスキップしながらこっちに走ってきた。
まぁ、歩くのが大好きなヤツだけに感情を汲んで欲しかったのだろう。
「来たよ!何かクレ!」そういう顔だ。
かれこれここには3ヶ月くらい来ていないのだが、やはり家にまで押しかけていたから、別に久しぶりという訳でもなく、「ここはオレサマの縄張りだから邪魔が入らない。さっさと持ってる食い物全部よこせ」ということなのだろう。プレーンドーナッツとヘルシージャーキーを挨拶代わりにご馳走する。
5回ほどで暫くの貯食は充分だと判断したか、それとも上空の邪魔者を追い払おうと考えたか、松の木の上で盛んにディスプレイを繰り返していた。
いつも同じ場所に同じヤツが居て、それが顔なじみで遠慮が無く、しかも何を考えているのか凄く分かりやすいといいうのは相手が動物でも楽しいものだ。
仲間には人間と馴れ合いしているところを見られたくないという反面。
仲間の眼が無ければ馴れ合いを好む。
普段はシャキっとしているが、真夏の猛暑時には最高にだらしない姿(口を開けっ放し、羽はだらーんと地面に落としてエプロン(腹の辺りの羽毛)も開けっぴろげ)で目の前に鎮座することもある。
このギャップもまた性格なのだろう。
今年もウォーキングがてらにヤツとは顔を合わせるだろうし、ヤツの新しい子供も見れるだろう。
子供を間近で見せてくれる野生動物ってのは本来はありえないのだが、それもまた顔見知りだからこその信頼関係なのだと思うし、ヤツらの習慣を理解している人間として向こうも接しているのだから、こっちが予測不能な行動を取ることをしないという信用もある。
素で相手をするのは微小な危険を伴うにしても、相手を理解すれば微塵の危険も無い生き物でもある。
近年は徐々に彼らとは距離を置いて接するようにしてはいるが、なにせ半端じゃないくらい顔の識別能力に長けている生物だけに一度顔見知りになったらなかなか縁が切れないのも事実でもある。
言い換えれば、敵と認識させるような仕打ちをしたら絶対に忘れないということだ。
面白い生き物だ。
0 件のコメント:
コメントを投稿