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2009年12月30日水曜日

何気なく

カレンダーというものは便利だな。
まぁ、それは人間の生活に於いてでの話だが。
一年というものを約365日に。365日を12の月に。12の月を約30日で割って。毎日には曜日がある。

そうなると時計というのも便利だよな。
後何時間で昼だとか、あと何時間で明るくなるとか、暗くなるとか分る。
もっと細かく言えばあと何分でカップメンが食えるとかも時計のお陰だ。

しかし、それは便利であると同時に時間というものに縛られてて生活していることにもなる。
人間は生まれれば70年から80年くらいで死ぬ。
短いようで長いような。
既に人生の折り返し地点を過ぎたオラにはこの後の人生は加速度的に進むのだろうけど、細かい時間を気にせず、目に見える周りや自分自身の肉体の変化で時間や年月といったものを感じて測る野生の者は時間の概念についてどう感じているのだろうか。

せいぜい、自分自身の身体能力の旺盛さと衰え。子供の成長。そして昼夜の違い。季節の違いくらいなのだろう。
たとえば、人間は年を取ると時間の流れが速く感じるのは、自分の生きてきた年月に応じて、その経験という時間の概念によって短く感じ。人生経験の少ない子供は、逆に年月を長く生きていないから長く感じるのだとも言う。

小動物ほど寿命は短いが、それだけ時間の流れも速い。ただ、本人には人間同様に長い時間なのだろうけど。人間の80年が3~4年に相当するらしいからね。スズメとかネズミとか。
犬や猫は10~15年。像は80年か100年か忘れたけど、長生きだ。クジラはもっと長生き。

体が大きいほど周りの時間の流れが早く、体が小さいほど回りの時間がゆっくり流れる。
これを当てはめると、大人が時間を早く感じ、子供は時間が遅く感じるということだろう。
だから成長が止まる18か20歳になれば大人の体になって、体感時間も加速度的に早く、本人は時間がどんどん過ぎることに気づくのだと思う。

スズメはちょこまか動くし人間から見たらすばしっこい。
でも、スズメから見たら人間は遅いんだろうな。
オラがスズメにゆっくり話し掛けると、スズメはスローモーションで聞いているに違いない。
こっちの挙動を観察する時間は充分ありそうだ。

中間をとってカラス。
彼らの正確な寿命は分っていない。
20年は余裕で生きれるらしい。
これが哺乳類と鳥類の違いなのだろうけど。
噂では40~100年生きるとも言う。
そうなると、彼等にとって人間よりも遥かに時間の流れが速いはずなのに、彼らは人間並みの体感時間を生きることになる。
人間に当てはめたら200歳とか400歳にもなるのか? それとも800歳?

そう考えたらカラスが先に身体能力を鳥類の中でも上位に位置付けるほどの進化をし、その持て余した時間を貯食や余暇に使うのも納得できる。
野鳥の中では類稀なる存在だからな。
賢い生物だから自分より賢い人間の真似をしたり、人間の作ったものを巧みに利用しようとか、効率をあげたり、機能性を認識して上手く使いこなす脳に至ったのかも知れない。

昔は自然の多い場所に住んでいたのだろうカラスは、今では人工物を利用して生活している。
というよりも、人間の生活圏を生活の場としている。
そんなカラスが人間のすることに興味を持たないはずが無い。
だから、自分にとって理解のある人間を常に誰か知り合いとして確保しておいた方がもっと近くで。もっと大胆に観察できると思っているかも。

彼らはその人間探しを普段からしている。
顔見知りじゃないカラスに対してじーっと見つめると、カラスもじーっと見つめる。
場合によっては、カラスの方から距離を詰めてくることもある。
自分にとって敵じゃない人間。そんな都合の良い存在は数%もあるかどうか分からないし。
だから必死なのかもね。少しでもいいから人間に関わりを持とうとするのはようやく飛べるようになったヒナの頃から既に兆候がある。

今年は西2ハシボソボスの子供をじっくり観察できた。
西2ボスはオラが子供に何も害を与えないのを知っている。
子供の方から近付くのは全く警戒しない。
ただ、子供が近付いていった人間がオラだから何も言わないのか。
とにかくツリ目のハシボソ「西2ボソ子」はちょっと変わり者ではあったが。

まぁ、危うい存在というのはどんな生物でも可愛く見えるのらしいのだけどね。
首が据わって目を見開いて、焦点の合っていない目で見つめられると、生物学的に親としての愛情を感じるのだとか。
それが動物の子供が可愛い理由だそうだ。
最近の可愛いは何か「生物学的な可愛いという感情」から逸脱しているけど。

さて、スズメの話に戻るが、彼らほど小さい生物になると、意外と大胆というか、人間ほど大きな生物になると最初から近付かないか、全く怖がらないかのどちらかが極端に出ることがある。
いや、ハトは元々人間が家畜として飼って進化した家禽なので、元々、人間を恐れない。
でも、スズメは減反(米の生産調整)が始まる前から実った米を食い荒らすという勝手な理由で随分と迫害されてきた野鳥でもある。稲の成長期に害虫から稲を守ってきたスズメに対して随分と酷い仕打ちではないか。

だから減少しつづけるスズメに対しては人間として可能な限り援助を申し出ている。
毎朝、好物の米を与えているのも無事に冬を乗り切って欲しいという意味がある。
それに公園の木々を守っているのは多くのスズメ目の野鳥たちだ。
彼らが子育てに消費する昆虫の数は膨大だ。
しかも親は子育ての為に物凄く一生懸命である。
なじみのオラには子育てを間近で見せてくれたしね。
ちゃんと有名な動画サイトにもそれはアップしている。

彼らを見ていると和まされることが多いのだが、勉強になることもある。
大した知能が無いように見えても実は非情に頭が良いということだ。
カラスほど身体的に器用ではないが、感情や記憶力はそれなりの水準がある。
言葉の語彙は極端に少ないが、彼らは体全体で感情や合図を発している。
いや、野生の者は大抵そうなのだが、スズメほど小さいと体全体を使ったジェスチャーが意味を持っていること。
それに目線がとても理知的で、目配せが人間に近い気がする。
安全な場所とそうでない場所をちゃんと周囲の構造物から見極めるし、ヒマがあれば巣になりそうな隙間や穴を探している。
それに人間を見分ける能力も非情に高い。

ただ、うちの親父とオラを間違えることはある。
つまり顔の違いで見分けているのか、それとも遺伝子のマークでもあるのか?
血で見分けているのか?。オーラなのか?。
そこが少し気になったのだよ。確かに父親に似ているということは言われたことがある。
なぜ100mも離れたオラを見つけて飛んで来るスズメが、親父とオラを間違えるのか。
でも、カラスは間違わなかったね。ちょっと気になってた様子はあるけど。

でも、何かを感じたんだろうね。
糖類は嗅覚なんてほとんど人間と違わないというか大して重要じゃないみたいだけど。
人間の感情を読むのも上手だし、感情を伝えるのも上手だ。
あの小さな脳にはどんな能力が詰まっているのかいつも不思議に思う。
あの小さな体で、どうしてあんなに感情を上手く表現できるのかも興味がある。
人間が知っているスズメやカラスの生態なんて、せいぜいレンズ越しに見た程度のものだ。

でも、生態というものは分ってても、彼らの考え方や情報伝達能力。
社会性や役割分担的な考えというのはいづれも明らかになっていないし論文だって無いのだ。
人間って生物は、それだけ身近な生物の本当の姿と言うものを何も分ってはいないのだ。

あーあ、時間と金さえあれば調べてみたいことはいっぱいあるのにな。

2 件のコメント:

  1.  ホントにいっぱいありますね。
     寿命のことも忘れて、ただ、調べたいことを調べてたら、きっと、器械で測る時間のたち方の感じが違ってくると思います。また、金銭を含む、ジンカンのことは、意識から消えるようですw
     あかぃりんごの場合、観察する対象が、数日の寿命ならまだ認識できる気がしますが、米麦のように年に一度の現象だと難しいです。

     いっぱいあって、なんだか、楽しい気も少しします・・・

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  2. 体が大きいと体の中の時間がゆっくり流れ、外の時間は早く流れる。だから大きい生物の動きはゆっくり見える。

    小さい生物の体内時間は早く流れる。
    だから、体外時間はゆっくり流れる。
    相対時間から、大きい生物から見ると動きが速く見える。

    時間という平等な立ち位置から見ると、小さい生物は忙しく見えて、大きい生物はのんびりしているように見える。
    種族によって繁殖のサイクルや、繁殖に伴って死ぬ生物とそうでない生物にもそれぞれ違う時間が。
    植物には植物の時間が。
    成長速度によっても時間の流れが違うんだろうなぁ。

    とか思ったり。

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