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2009年4月30日木曜日

京都府立大学山岳部の3人死亡事故の疑問

京都府立大山岳部3人行方不明「大変残念な結果」 学長ら  - MSN産経ニュース
asahi.com(朝日新聞社):3人全員の遺体収容 北ア鳴沢岳・京都府立大山岳部遭難 - 関西ニュース一般


伊藤さんは山頂から約350メートル東の雪洞の中から発見。残る2人は山頂から数十メートルの場所で、別々に見つかった。3人はいずれも凍死で、滑落したような外傷はなかったという。付近は、26日午後~27日朝に吹雪だったとみられる。同大によると、3人は冬山用の装備をしており、伊藤さんは登山歴35年以上のベテラン。山岳部主将の安西さんは山岳歴5年、桜井さんは3年の経験があるという。

 山岳部顧問の牛田一成教授は、リーダーで大学院助教の伊藤達夫さん(51)について「18歳くらいから専門誌に記録が掲載されており、1990年代でナンバーワンに近い登山者だった。あの地域を庭のように知っているのは彼だけだ」と経験豊富だったことを強調した。

 その上で牛田教授は「(遭難は)気象が原因とみられるが、正確に話せるような内容を持っていない」と述べた。

全員凍死。全員が滑落した外傷は無い。
顧問が他の2人を置いて一人雪洞掘ったけど凍死?
それは普通ありえないでしょう。

きっと2人を引きずってまでも麓に下ろそうとするはずだ。
きっと、寝るなと声をかけて励ましたに違いない。
きっと35年のベテランだ。意地もあったに違いない。

でも、結果は謎のまま。残すであろう日記も無い。
考えたくは無いが、全滅で考えられることは責任を感じたのではないだろうかと。

ベテランと言われた己の過信が招いた取り返しのつかない最悪の事故。
たかだか3年と5年のヒヨっ子を連れ、天気図も確認せずに強行。
猛吹雪で視界を失い自分の身を守るので精一杯だったはず。
もっと早い段階で雪洞を掘って避難すれば全員一緒に生還出来たカモシレナイ。

でも、下山を強行するという判断ミスに一人、また一人と倒れ、その責任に耐えられなくなって眠った。
死ぬと分って寝たんだろうと思う。
自分のミスで死なせた2人の部員の顔を一生忘れられない悪夢から逃れるために。
もういっぱいいっぱいで最後の日記も書けなかったと思うな。


登山暦35年か。
幼稚園入る前からの山菜採り暦35年のオラと同じくらいの感覚はあるんだろうけど、「あの地域を庭のように知っているのは・・・」とあるように、過信が招いた事故かもな。
登山家の感覚とマタギや山菜採りの感覚って違うだろうし。

オラは幼少期から白神山地の端っこで親から離れて藪を漕いでいたからな。これは正解だよ。余計な先入観が無いチビっ子だと一人で歩き回るけど、親から離れても常に音や声で親の位置を確認しながら視界数十センチの藪の中を這いずり回る。自然とオラの聴覚は三次元で音のマップを作れるようになった。周囲の得られる情報から自分の位置を無意識で把握できるようにもなった。開けた視界は頭上だけ。僅かに見える空のグラデーションから太陽の方向を把握して自分の歩いてきた方向を常に理解できた。見たままを見たままに記憶して、自分が通ってきた場所にある目標物を記憶したり、人が通ったか否かなんてのは山菜取りには分る「ああ、もうここには人が入ったから無いな」というのがそれだ。
山菜採りは周囲から得られる状況把握や、素人にはみんな草にしか見えない植物群の中から特定の山菜をフィルタリングできるイージス艦並みのロックオンモードを有している。

周囲を見回すだけで地形を把握するグローバルなマッピング。その場所からおおよその自分の位置を知る人間GPS。空や見える範囲の風景から自分の向いている方向を把握する方位磁針能力。耳から得られる植物の葉や枝、沢や地形による音響の違いによる音場マッピング。枝が折れたり落ちたり風で鳴る枝の擦れ、僅かな音で方向と物体の大きさや移動速度を理解する聴力によるレーダー。任意の目標物を同時に捕らえる自動追尾能力。僅かな違いも見逃さず、足跡や草木の折れ方から人間か動物かどちらが通ったかを即時判断できる観察眼。自分がこれから通ったり足を乗せる場所までも即時決定しながらルート取りを行なう並列処理。勿論、地図を所持したり何か機材を使ったりはしない。

あっちは登頂することに意義があるようだけど、山菜採りは藪を歩き回って、山菜をやまほど担いで自分の車まで帰る事が前提だ。帰ってから旨い山菜料理で白いマンマを食うのまでが全行程。登ったらバンザーイじゃねーだよ。降りてからバンザーイしやがれ。登ってから降りること。これ普通。

( ´(Д)`)y━~~~ それに登山する人が増えてるけど、クソとゴミのマナーなんかはさ・・・最低だよな。
ウンコとか埋めろよな。ギンバエが群がってる臭い物体に茶色い染みのついたティッシュなんてみたかねーぞ・・・

山が好きなら山に従えばいい。勝てないんだからさ。
そのままを受け入れて、そのままを愛して、自然に敬意を払え。
大体にして「制覇する」ってなんだよ。
制覇なんて言葉を使うから舐めているってんだよ。

自然に謙虚でいろ。山に感謝しろ。
これから入ろうって山に挨拶してっか? お邪魔しますって言ってるか?
ゴミは持ち帰ってるか? クソはちゃんと水場から離れた場所に深く埋めてるか?

だから富士山を大小便と糞ティッシュとゴミの山にしてしまって世界遺産になれないんだよ。
にわか登山が山を殺して、山を軽視して、山に謙虚じゃないから。

( ´(Д)`)y━~~~ さあて、そろそろ山菜採りで遭難するやつや、クマーに襲われるのが出てくるな。

耳も鍛えろよ。山菜採り。

7 件のコメント:

  1. さすがに2千メートル級ともなると気候の変化がすごいんですね

    下は春だけど山は今でも冬

    クライマーやアルピニストというのは「挑む」という精神が強いのでしょうか

    困難は承知で、それでも登りたいのかな

    でも今回の一件はこの枠の外

    困難ではなく危険を冒して登った代償です

    今後もハイキング気取りで山へ行く人々にこの事故が目に留まることは恐らく無いでしょう

    そしてまた同じことの繰り返しに

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  2. まあね、800mくらいでも何メートルも雪があるよ。
    山の天気は変わりやすいし、特に季節の変わり目はガラっと変わる。
    標高が高ければ高いほど麓が暖かければ上昇気流なんかで一気に雲が掛かる。

    山に挑む人は自己満足だべし、それは好きでやってるんだろうから好きにすればいいと思う。
    ただ、遭難しても県警のヘリが迎えにきてくれるという考えは持たないほうがいいんじゃないのかな?

    自分で登って自分で降りる。そのくらいの前提で挑むのなら登頂も下山も順調かと。
    体力配分とかの意味でね。登ったらバンザイなんて山菜採りの感覚からすると馬鹿じゃねーの?って思う。無事に麓まで降りれたらベテランだべ。

    最近は中高年の登山での事故とか多いね。
    いっぱい滑落してるし、どうやったら滑落できるのか教えて欲しいんだけど。

    ああ、そうか、リュックだな。
    分る分る。あれを背負ってるから尻餅が難しく、手で踏ん張りが利かないんだよ。だから転がる。
    オラなんかビニール袋1つ持っての軽装だから、滑ったら尻と手とかかとでブレーキかけるもん。
    でも、リュックを背負ってると上手く行かないよな。
    重心も高くなるからバランスも崩しやすい。
    かえって、腰に水筒をぶら下げて杖ひとつの方が身軽でいいかもしんない。

    岩木山に上った時はカメラ持ったけど水を忘れて、地面を掘って霜柱を食ってたもんな。クマだから腹も壊さなかったし。
    そのお陰か身軽で登りやすかったし。

    下手に重装備よりも、荷物は少なく軽くしたほうが疲労も少なく安全かもしれないな。
    衣類は腰に巻きつけて。靴下や下着はポケット。リュックは無し。ウエストポーチに飴とビニールシート。腰に水筒。水は途中で沢があれば補充できるし。雪があればそれでもOK。
    雪食って腹を壊しているうちはアマだ。

    思うんだけど、ここに「死ねよ」と特攻してきたアホが居たけど、知り合いか関係者か、登山愛好家だべな。

    でもさ、基本的に山での行動に慎重なのは山菜採りのベテランの方だと思うけどね。食い物はその辺の草を食えるし。ポケットには色々と入れてるし、装備なんて山菜を切り取る刃物1本だ。水が無くても生で食えるもん知ってるし、大まかにルートを取る人種よりも、周囲の状況把握能力が高い山菜採りの方が有利だ。耳も鼻も効く。

    何よりも沢の上に積もった枝葉を踏み抜いてヌボることが多いから足元には慎重だし。帰ることが大前提の山菜採りは無事に帰る事を優先する。
    迷ってるのは体力が無く下ばかり見て方向を見失う一部の高齢者や初心者だけだし。あんなのは論外だし。

    どちらにしても観光登山とか、熟年登山者には自分の体力と相談してやって欲しいよね。
    オラなら絶対に未熟者を連れて登山するのは遠慮する。
    クマに遭遇した時に騒がれても困るし。山で取り乱したらアウトだね。

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  3. 匿名さん(違う人)から哀しいとの意見ありました。アップは拒否されたので、返信のみ書かせていただきます。

    冬山登山での事故は基本的に自殺と同意だと思っています。
    山菜採りで遭難するのは素人です。

    ベテランはある一定以上の経験と技能のある人です。
    ベテランとプロの違いは、それで生計を立てている人がプロで、ベテランは趣味の範囲です。

    プロの方の登山には「どうぞお好きに」という感じですね。
    プロ=仕事です。プロだから失敗は自分の評価に影響しますし、スポンサーがついている以上、失敗はスポンサー離れにもなります。

    だからら失敗しないように道具の準備もルート取りや天候の確認もするでしょう。
    それにプロですから海外では案内役も兼ねてのシェルパも居るでしょうし、難易度によってはパーティーを組んだり単独登頂だってする。
    それは埃であって同時に職業としてのプロですから熟練度以外に覚悟と安全を重視する心構えがあるはず。
    だから自分だけではなくパーティーの構成も選ぶだろうし、まず深追いはしないでしょう。それでも命を落とす人も居ますが、プロですからね。プロであるから自分の職業で死ぬこともあるでしょう。

    でも、アマチュアやベテランはあくまでも一般人です。その行為が趣味である以上、それで誰かの命を危険に晒したり、自分が命を落とすことは不注意や浅墓さ。傲慢や思い込み。過信や無謀です。

    それによって誰かを悲しませることになると思うなら万全の体制を整えて完遂できる準備を整え、まず慎重に慎重を期す。
    絶対に無理をせず、諦める勇気と、待つ事の辛抱強さ、精神力の鍛錬、状況を打破できるだけの超人的な体力と、周囲の異常や変化に敏感に反応できる動物的な感覚能力と本来、人間が持っていたはずの感覚能力を鍛えるべき。

    オラが山に行っても一度たりとも遭難や救助されていないのは、どんなにダメージを負ってもちゃんと車に戻って帰宅しているから。

    腰まで達するトゲだらけのバラの藪が至る所にある急斜面の沢を4時間かけて登ったり、踏み抜いても足が届かないような隠れた沢に何度も足を取られたり、ロープに腕一本で宙吊りになったり、丸木橋を踏み抜いて足一本でぶら下がりその体制から攀じ登ったりできるのは、プロじゃないけどプロのような慎重さと自然の中で色んな情報を元に状況の把握を行えること。

    それに、瞬発力と優れた動体視力と反応速度。空間認識能力。バランス感覚。そして、危険と分れば諦めて戻る見極めと、意地でも車まで戻るという強い意思ですよ。

    生きて帰る事。これは山では大前提です。
    生きて帰るために自分の能力を鍛えられるだけ鍛え、それに満足しないことです。

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  4. 匿名さん

    ま、読んだってことで。何か思うことがあったのかと。
    今でもオラの考えは微塵も変わってませんよ。

    やるからには必ず下山する。
    決行が無理なら黙って耐える。
    危険だと思ったら下山する。
    絶対に無理しない。
    リーダーは他人の命を預かってる自覚を。

    少なくとも連れて行く人数は自分が全員担いで下山できる数にしときなさい。
    オラにとって趣味や部活動やサークルの登山は「遊び」や「余暇の過ごし方」です。
    遊びで死んでどうするの?。
    遊びに命をかけるって、中高生が夏休みに川で流されて亡くなる事故と大差ありませんよ。
    死ぬかも知れないという怖さが微塵でもあれば、そもそも行きません。
    絶対に下山するって意志があっても、能力や経験が無ければ死にます。

    少なくとも、一般人を遥かに凌駕する精神力と体力を付けてから挑んでください。
    あと、能力値は平均になるようにパーティーを組むべきですね。
    それが危険を伴うなら尚更グズは連れて行くべきではなりません。

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  5. 主さまのご経験からの覚悟は素晴らしいと思います。
    登山と共通することも多々かと存じます。
    ただ全てを雪山と同列には出来ないのではないでしょうか。
    滑落にブレーキなど存在し得ないみたいですよ。
    また件のリーダのGPSは残念な軌跡を描いていたようです。
    個人的に自殺説はあり得る気がしますね。
    知らんけど。

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    1. まあ、人にはそれぞれの山での行動のイメージがあるだろうね。
      そもそも豪雪地帯の人間なら雪の上を歩く意味は息をするくらいに当たり前に解ることなんだよね。
      何も知らない人を連れて行く前に豪雪地帯の低山で練習くらいすれば良い。
      それこそ、段階を踏んで徐々に体に覚えさせる。
      自分にとって山ってのは夏だろうか冬だろうが関係無いですね。歩きやすいか歩きにくいか。厚いか寒いか。アタリマエのことを当たり前に受け止めるだけです。
      遭難する人って想像力が足りないんですよ。

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