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2023年5月20日土曜日

クレーマーが荷物を送れない日がやってくる「物流の2024年問題」。無茶ぶりクレームで溜まった怨嗟の行き先。

物流の2024年問題って知ってる?。

トラック運送事業の労働時間短縮の話。それにオラの勤務先も影響を受けるわけだ。そうなると多分ね。宅配やゆうパックなんかも配達時間帯の縮小を検討される可能性があるわけよ。荷物が届くのが遅くなる。なぜか。労働時間を短縮されるから。加えて賃金が安いのに更に時間外労働の短縮や休日日数の増加でドライバーが足りなくなるのよ。

日本の我儘を運びきれなくなるって言えば解るかな。

現状でも短気な人はいちいち荷物の問い合わせを電話してるでしょ。で、その度に配達店はドライバーに何時に行ける?って確認するわけだ。クソ忙しいのに。

その問い合わせ行為自体が配達員の仕事を妨害していると自覚していないんだよね。少し考えれば解るのに。

待ってりゃいいじゃん。タクシー(貸し切り)じゃないんだから。そのための時間帯配達でしょ。多分ね、こういったきめ細かいサービスってのは無駄な業務として機械化されるかも知れないよ。宅配の車両もスマホで位置を確認できるようになるとかね。近くまで来ると通知が出るとかそんな感じ。それで問い合わせは要らないでしょ。急ぎます!とか、早くして!とかそんなの最初から無理なのに平気で言う人は無くならない。

それに再配達の有料化とかも考えられるし、今まで金を貰っていない客の強要は全部オプションになることもありうる。

サービスってね、そのサービスに対して対価を得られるんだよ。サービスって言葉を無償だと思ってる人種もいると思う。いや、絶対に居るんだよ。そして、お客さんの無茶な要求は非効率ということで断っていくと思うんだ。

そんなに急ぐんだったら東京から青森までトラックを手配すればいい。そうしたら早く手にはいるでしょうよ。その小口の荷物を運搬する費用を下げるために積み合わせ貨物という形で複数の差出人と荷受人の荷物を纏めて主要拠点経由で無駄がないように運んでいるわけ。

できるだけ人の手がかからないようにしていくことで業務量を減らし、トラック輸送の無駄を排除。利益も出てきて人並みに休日を取れるようになる・・・訳でもない。

これはどこでも一緒。ヤマトさんの宅急便でも佐川急便さんとかの路線貨物でも一緒。ゆうパックだってそうだよ。行き先が同じ方向の荷物を集めてまとめて運んでいることで運賃を下げられるんだ。それを自分の荷物を優先させろみたいな人は居るんだよね。

気持ちは分からなくもないが、ハッキリ言って全体としては1件の荷物。利益は薄い。それを自分の荷物だけ急げとか言うなら特急料金払ってください。喜んで急ぎます!ってなるでしょ。でも、高いから払いたくない。で、他所はもっと安い・・・とか言い出す。

でも、今後は、「じゃあどうぞ、他所にお願いしてください」って運送屋は言う時代になるかもって話。で、そういうお客さんはどこにも荷物を運んで貰えなくなるって寸法。

物流効率化法が推進されれば輸送日数は増える

こうした客の我儘を運ぶという商売は、いづれ「じゃあ、貸し切り料金を払ってね」って対応になると思うよ。国でも物流効率化法ってのを推進してて、これは何もトラックの運送事業者にだけ関係しているわけではない。

製造するメーカーと物流(流通加工)倉庫とトラック業者同士での協業化。

同じ方向にトラックの半分しか荷物がなければ、それぞれで荷物を寄せ合ってトラック1台分にして輸送台数を減らす。コストも半分に。消費される燃料も半分。排出されるCO2も半分。人件費も半分。トラック運転手の労働時間も半分になるわけ。収入が同じで出ていく金が減れば利益になる。という机上の計算。その儲けを適切に社員に還元する可能性は低いけどね。大企業ほど。

ただし、それぞれの集約時間や出発時間は調整したとしても複数のメーカー。複数の物流倉庫。複数のトラック業者の持つターミナルの時間って精密機械のごとくピッタリにはいかないでしょ。

その結節点が効率化によって纏められるかもしれないし、更に多方面に細分化されるかもしれない。要するに「あ、そっち行くんだったらこの荷物も積んでよ」って話だけど、更に大まかに行き先を仕分けてそれぞれライバル企業が共同輸送するとターミナルとかは減るよね。計算上は。でも、荷物は減らないとしたら、ターミナル毎に地方別の荷物を集めて遠隔地へってこともあり得る。ここのC社のトラックターミナルは大阪行きね。このD社のターミナルは東京周辺だけ。このE社のトラックターミナルは東北と北海道だけよって感じ。でも、集約時間が同じだと下ろせる場所は少ないから一度に下ろせない。速い者順。そうすると最後のトラックの荷物が出発時間までに仕分けできない可能性もあるわけ。じゃ、翌日ねとなれば1日遅れるでしょ。そういうこと。

現実は理路整然と動けるはずがない。

だって人間だもの。くまお

結節点で当日の便に間に合わないと翌日の中継になる。とすれば輸送日数は増えるわけ。間に合えば輸送日数は変わらない。今後はそうなっていくでしょう。

で、間に合わない理由もお客さんにある。◯時に集荷に来て!→行ったら荷物が出来ていない→じゃあ明日の集荷で→明日には配達して貰わないと困る!荷物が出来るまで待ってて!→他の荷物も遅れるってパターン。

例えばA社は時間通りに荷物をトラックに引き渡したけど、B社が荷物(トラック)を遅らせたせいでA社の荷物が翌日に着きませんでしたってやつ。こんなB社は嫌でしょ。

仮にターミナルから出る時間を送らせて無理矢理積ませるでしょ。で、ターミナルから他の地方のターミナルに入る時間は一緒だとすると、トラックはスピード違反を犯して行くでしょ。スピード違反は認められないから会社としては指示できない。それで事故が起きてもB社は知ったこっちゃ無い訳で。トラックが急ぐ(スピード違反)する理由の大半は顧客の無理な指示によるものなんだよね。あとは、指定時間に行ったのに下ろせないとか。そしたら次の積み込み先に遅れるでしょ。そんなのばっかだ。

つまり、最終的には我儘放題のB社の荷物は運びたくありません!って成るでしょ。ここでも無茶な発荷主は敬遠されるようになる。要するにトラック事業者から嫌われる。それでも荷物を運ばなければならないならもっと高い料金を提示されるってこと。

で、うちの事業所もそのモノの輸送の輪の中に入ってるから、個別のお客さんの細かな要望や1時間おきに時間を聞いてくるとか対応していられなくなる。多分、大きな会社なら年休の取得日数を年に何回は絶対に取りなさいって命令が出てるでしょうよ。うちは年10回くらいかね。年の休みの数を減らされて、その分を年休取れって姑息な命令よ。

そうなると、土曜日とかは人がギリギリなのね。可能な限り人を休ませないといかんので。

土曜や日曜とか配達しませんって運送屋も増えてきた。それなのに、お客さんからアレコレ注文されたり急かされるとストレスが溜まる一方。


荷物がまだ届いていないから配達できないんですよ

 →何時に配達されるんですか!?

まだうちの営業所にも届いていないので何とも

 →何時に入るんですか!?、じゃあ取りに行きたいんだけど何時に行けば良いですか!?

いやだから、まだ荷物が・・・。


怨嗟は堪るよ何処までも~♪

例えばこういった事案では、どうすることも出来ないのに一方的に問い詰めたりすると、このように呟くよね。その怨嗟って毒気はどこに行き着くんだろう。オカルトとかスピリチアルとか詳しくはないけど、その怨嗟が何も影響を及ぼさない訳は無いと思うんだよね。

原因と成った急かすお客さんのところにどんどん堆積していったら不幸なことが起こったりするかもしれない。今はネット通販感覚でポチったら翌日着くみたいなのが普通だと思ってるけど、AmazonやUber Eatsみたいな配達員は個人事業者だから労働時間とか関係ありましぇーんとか言ってる所以外はる同時間短縮の影響で、企業間輸送に関しては余裕のある発注を求められるでしょう。

そして、荷物を発送するメーカーも集荷時間は守る。荷積荷下ろしはトラックドライバーを待たせない(手待ち時間の有料化)。ドラバーの仕事はA地点での積み込み。輸送。B地点で下ろして終わり。荷下ろし先での商品の仕分けと棚への収納はお断りって流れをトラック業者の間では作業料を貰うか、貰えないなら断る方向に話が進んでいる。つまり、本来は卸先でやるべき仕事をトラックのドライバーに押し付けていたことができなくなる。

今の時点で、「だったらタダで作業もやってくれる他の運送会社を使うよ」って思っていると痛い目を見る可能性が出てきた。物流の2024年問題は国の施策の結果起こりうるであろう問題。それを守れないトラック事業者は処罰対象であり、その原因を報告する必要があったとしたら?。

もう、顧客に依る横暴の違法なタダ働きは隠し通せないでしょう。

まあ、そういう話は物流ウィークリーってところやトラック協会のコラムや文書を見てれば一般人でも知りうる情報。一般消費者が気にしていなかったメーカーから小売店の間にある物流という社会の基礎となる部分。ここの病巣は早々に取り除かないと人間の血液とおなじような社会の仕組みの一部なので病気で死亡する前に治さなければならないって話でした。

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